コトバ

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愛を与える姿はあんなにも美しいのに
愛を乞う私はこんなにも醜い

失っていることにも気付かず
すがりついて
幻想を愛するだけ
心の奥底にいる
汚い、淋しい、私が
涙になって溢れ出す
決して貴方には届かないのに
(届いてはいけない)
どうすることもできず
心を溶かしてゆく
言葉って
口を介して
発せられる時点で
本当じゃない

文字もそう
表情だってそう
本当のことは伝わらない

誰にも届きはしない
先に踏み出せないこの足なら
いっそのこと切り落としてしまいたいのに
足を失えば前へ進めない
そんな矛盾

這ってでも前へ
そんな気力がある訳でもなく
ただ
ここに居るしかない私は
なんて中途半端

流した涙は狭い心を満たし
溺れて、息絶えるのを待つだけ
それでも生きていかなければならないので
今日も、空気を求めて上を向く
昔からそう
肝心なことは言わないで
全部語った気になって
昔からそう
相手の目を真っ直ぐ見もしないで
全てを分かりあった気になって

今も昔も
何も伝わってないよ
滑稽な独り芝居に
早く気付いてよ

みんなもう
限界なんだよ

家族でいることに
疲れたよ
非日常な世界から
現実に引き戻される
月曜日
魔法が使えるわけでもないし
ドラゴンは火を吹かない
そこにあったのは
確かにあったのは
怠惰
一体どこに
この日常のどこに隠れていたのだろう
ただ
ただ
垂れ流れる惰性を貪る
そんな非日常
冬がいなくなった

春はまだ
鏡の前でファッションショーをしているというのに

帽子が決まらないの
と、振り返ったら
白いコートがそこにあって
冬の姿が見当たらない

しかたないので
桃色のワンピースを先に着ることにして
ふわりと裾をはためかせ
白いコートを手にとって
冬を探しに行くことにした

北の大地に着く頃には
きっと見つかるだろう
なんて、のんびり考えながら

ないないないない
いらないいらない
いらないいらない
だれもいない
どこにもない

ここには

あったものなど
なにもない
この世に音がなくなったとしても
きっと、雨音だけは私を忘れない
耳たぶを食むように
やさしく
鼻筋を撫でるように
愛しく
確な存在を持ってして
そこに在り続ける
揺るぎない
私の道標
存在の抹消を願うことは
誰にでもできること
願うことは容易い
永遠に実行はされないまま
心だけ崩れていくのなら
いっそ
自分が消えてしまえばいい
願うことしかできないのなら
そんな
臆病な自分なら
いらない
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